「ペンテコステの出来事」 08.05.11
使徒2:22〜42
本日は、聖霊が降り教会が誕生したことを祝うペンテコステの
祝日です。
その日、ユダヤでは過越祭から50日目の五旬祭でした。
ペンテコステも五旬も50日という意味です。過越祭はエジプトの
奴隷状態から解放された祝いですが、五旬祭はシナイ山で十戒を
与えられた祝いです。
神さまは、十戒をはじめとする律法を守る民を祝福すると約束して
くださいました。その日は、神さまとのそのような契約関係にある
ことを喜ぶ祭りでした。
しかし、その後のイスラエルの歴史は、神さまとの契約を守れない
ことの繰り返しでした。
<見よ、わたしがイスラエルの家、ユダの家と新しい契約を結ぶ
日が来る、と主は言われる。この契約は、かつてわたしが彼らの
先祖の手を取ってエジプトの地から導き出したときに結んだもの
ではない。わたしが彼らの主人であったにもかかわらず、彼らは
この契約を破った、と主は言われる。>(エレミヤ31:31-32)
預言者エレミヤを通して語られたように、神さまは、契約を破った
民と、新しい契約を結ぼうとされます。それは、主イエスを信じる者を
祝福するというものです。
そして、主イエスを信じる者の心に「私はあなたの神、あなたは
わたしの民」と刻み付けてくださるとエレミヤは預言しました(同33)。
それができるのは、神さまの霊しかありません。聖霊降臨日に
その預言が実現し、聖霊は一人一人の心に神さまの約束の言葉を
刻みつけてくださいました。それによって、教会という新しい神の民が
誕生しました。
聖霊を受けるためには、まず悔い改めて、神さまに心を向けます。
そして、洗礼を受けて、主イエスの十字架の恵みによって罪を赦して
いただきます。 神の民とされるには、罪の赦しが不可欠です。
そうして洗礼を受けた者に、心に神さまの約束の言葉を刻みつける
聖霊が与えられます。
洗礼を受けた者は、「私はあなたの神、あなたは私の民」と心に
刻まれていることを忘れてはなりません。
この恵みの言葉は、私たちの心の内から、決して消されることは
ありません。